抑うつからの開放/心の自由を取り戻すために
2015/07/10
カテゴリーヒーリングセッション情報
気分障害(うつ病、双極性障害を含む)は、いまやありふれた問題となっています。今や、受診した患者数だけでも100万人を超えるといわれています。
実際には、受診していないケースも多いと思われます。自分でおかしいとは思ってもうつ病だとまでは思っていないケースもあるでしょう。
あるいは、うすうす気がついていても心の問題で病院に行き『病人』として扱われて薬を処方されることに抵抗を覚える人もいるでしょう。
そして誰にも相談できないでいる人も多いと思います。
また、病院で投薬を受けても改善しないケースもあります。
症状は軽くなっても本質的な 問題は何も解決せず、すっきりしないでいる人も多くいます。
こころと体の自然治癒力に目を向けて、納得の行く向き合い方を探してみませんか?
あなたにはこんなことありませんか?
あまりに慢性化し、特別なことと思えないようなことが、実はうつ病の一歩手前の状態かも知れません。
例えば、あなたにはこんなことが当てはまりませんか?
・休日になるとぐったりして昼まで起きられない
・些細なことでいらいらしたり、落ち込んだりする
・最近感動したり心から意欲がわくということがなくなった
・将来がいつも不安である
・食欲がないか、逆にドカ食いをしてしまう
などです。これらは、すでに心が本来的にはたらく前提となる生理状態に乱れが生じているのです。
ストレスに対抗する体のしくみ
人がストレスを受けると、まず交感神経が緊張し、副腎皮質からアドレナリンがでます。
たとえば、かっときた時、ヒヤッとした時などです。アドレナリンはカンフル剤のような働きをしますが、つよい毒性があり、長い時間たくさん使い続けることは出来ません。
そこで、持続的にストレスが加わると、こんどは副腎皮質からコルチゾール(糖質コルチコイド)が分泌されてきます。
このホルモンは、静かに燃え続けるようにはたらき、血糖値と代謝をあげさせ、免疫の活動をおさえこみ、炎症や痛みをおさえます。
ですから、大きなストレスがある時には、風邪などの症状が出にくいのです。
よく、ずっと強いストレスがつづいた後、それから解放されたとたんに風邪症状が出てくることがあります。
それはストレスのために免疫が抑制されているあいだにウイルスなどの感染が起こり、でも症状がおさえこまれていたということなのです。
むかしの人は、それを「気持ちがたるむと風邪をひく」と誤解したわけです。
カギを握る「コルチゾール」
人は、眠っているあいだに、メラトニンと成長ホルモンがはたらいて細胞が修復されたり、新しい細胞が生まれたりしています。
そして、起きる時間が近づくにつれてコルチゾールが分泌され、起きて活動することに備えてゆきます。
特に、楽しいことが予定されている日の朝は、それが順調に起こります。子供のころなら、遠足の日の朝、若いころなら、初めてのデートの日の朝などは、しゃっきり目覚めたのではありませんか?
腰痛や風邪の症状があるとき、起きてすぐにはとても辛い感じがしても、しばらく動いているうちに症状が軽くなるということもあります。
これも、コルチゾールの分泌量がだんだん増えることと関係があります。
一言で言えば、コルチゾールは、しゃっきりと元気にさせ、苦痛をかるくさせるはたらきをするのです。
まずは、このホルモンがいかにありがたいはたらきをしているのかを理解してください。
ストレス・リラックス・睡眠のサイクル
人間のからだが分泌するホルモンや神経伝達物質それ自体に、本来的にいいとか、わるいとかということはありません。バランスとメリハリが重要なのです。
人間には、ストレス・リラックス、睡眠をめぐるサイクルがあります。
・意欲を持って何かに取り組む(ストレス状態、交感神経優位、アドレナリン、コルチゾールが増加する)
・達成感や充実感、喜びを得る(ドーパミンが分泌される)
・リラックスする(リラクセーション、副交感神経優位、アドレナリン、コルチゾールが減少する)
・睡眠をとる(メラトニン、成長ホルモンがはたらく)
という4つの相がサイクルをなしていることです。
ところが、現実には義務感や焦燥感にかられて仕事にとりくみ、達成感や喜びが欠けている、 そしてストレスを引きずり、深いリラックスも得られない、というようにのサイクルがゆがめられます。
同じストレスでも、意欲や充実感、喜びを伴うストレス(善玉ストレス)は、人間の活力を増加させ、生き生きとさせるものです。
逆に、それらを欠いているストレス(悪玉ストレス)は、次第にダメージを累積させることになります。
あなたにとっての善玉ストレス、悪玉ストレスは何ですか?
もし、仕事で意欲や充実感や喜び が十分得られない場合には、趣味、スポーツなどでそれらを得るということもできます。
人間は善玉ストレスがあることで、後で深いリラックスや質のよい睡眠が得られるのです。
このことが、趣味などを持たない人のほうが抑うつ状態になりやすいと言うことと関係があります。
ストレスには質の違いがある
ストレスについて、ネズミを使った有名な実験があります。まず一つ目です。 別々のかごに入れた二匹のネズミに電気ショックを与えるのですが、
・Aのネズミが入ったかごには、電気ショックを止めるレバーがついています。
・Bのネズミが入ったかごには、レバーがついていません。
Aのネズミがレバーを踏むと、両方のネズミの電気ショックが止まるしくみになっています。
すると両方に同じだけの電気ショックがあたえられることになります。
すると、レバーを踏めないネズミのほうが参ってしまい、潰瘍などストレスによる様々な症状をあらわしてきます。
つまり、状況に対して、主導権を持っている場合と持っていない場合では、持っていない場合(いうなれば『耐えるしかない群』)のほうがダメージが大きいと言うことです。
次の実験でも、2種類のネズミに電気ショックを与えるのですが、
・Aのネズミには、噛んで怒りを発散するための木片が与えられています。
・Bのネズミには、噛めるものが何も与えられていませんでした。
そうすると、同じストレスでも発散するためのものを与えられていないネズミ(いうなれば『噛めない群』)のほうが参ってしまいます。
ストレスは、発散できないと様々な症状に現われてきます。
3つ目の実験は、肉体的ストレスを与え続けた群と精神的ストレスを与え続けた群の比較です。
・肉体的ストレスに対しては次第に順応し慣れてゆく傾向がありました
・精神的ストレスのほうはどんどんたまってゆき、様々な症状があらわれました
長い間には、精神的ストレスのほうがダメージが大きかったのです。
これは、同じ哺乳類でストレスに対して同様な生理的システムを持っている人間にも当てはまると考えられます。
いかがでしょう?
あなたは「精神的ストレス」かつ「耐えるしかない」かつ「噛めない」群に該当しないでしょうか?
こうして破局は起こる/ストレスに対する反応のタイプ
ストレスに対する反応のしかたも人それぞれです。
どんな人でも、アドレナリンとコルチゾールの両方を使っているのですが、人によっては、ストレスに対する反応は異なります。
ある人は、ストレスが加わると、いらいらし、攻撃的になり、小さな「アドレナリン爆発」を繰り返しながらストレスとたたかうでしょう。
こういうタイプを「アドレナリン型」ともいえるかもしれません。周囲にストレスを与えますが本人はそれなりに発散させているともいえるでしょう。
こういうパターンでは、血圧の急激な上昇を繰り返すので、血管の内壁を傷つけ、将来的に心臓疾患や脳血管疾患などを引き起こすリスクが高いともいえます。
これに対して、どちらかと言うと黙々と、不平不満もあまり言わずに責任を果たそうとするような人もいます。
こういうタイプを「コルチゾール型」ともいえるかもしれません。
この記事に興味を持ったあなたもどちらかというとこのタイプではないですか?
実はうつ病になりやすいのはどちらかと言えばこのタイプです。
ストレスの慢性化がもたらすこと
コルチゾールは、ストレスとたたかうために、とても有用なホルモンですが、あまりにそれに依存することから問題は始まります。
慢性的に、交感神経優位、コルチゾールの分泌が多い状態になりがちです。そうなると、次第に、細胞がコルチゾールを受け取るレセプター(受容体)がはたらきにくくなくなるのです。
このような現象をダウンレギュレーションと言います。
同じ薬を使い続けると、だんだん効かなくなるのと同じようなことです。
でもストレスとはたたかい続けなければなりません。
そこで、次第に副腎皮質が肥大化し、コルチゾールの分泌がさらにふえるということになります。
コルチゾール多すぎるとコルチゾール・レセプターを弱らせ、そのことがいっそうたくさんのコルチゾールを必要にさせると言う悪循環が起こるのです。
こういう状態を言い表す医学用語がないので、私は「コルチゾール依存」と呼んでいます。
「コルチゾール依存 」が進行すると・・・
コルチゾール依存が進行すると、コルチゾールが効きにくい体になってきます。そうなると、多くの場合、朝起きるのが辛くなることでしょう。
特に休日に何も予定がないと、昼くらいまでぐったりするということが起こります。
ふつうに朝起きるときに分泌されるていどのコルチゾールではエンジンがかからなくなるのです。
だから、昼まで寝ていても、積極的に休息をとっていると言うよりも、起きられないから横になり続けているといった感じで、決して疲れは取れないでしょう。
こういうときには、いっそ、何か楽しい予定でも入れて、遊び疲れてから爆睡でもすればすっきりするのですが・・・
大脳辺縁系に異変が・・・
さらにコルチゾール依存が進行すると、脳のはたらきに影響が出てきます。
脳の中には、大脳辺縁系といわれる、快・不快の判定、情動、記憶をつかさどる重要な部位があります。
過剰なコルチゾール分泌がつづくと、この大脳辺縁系がうまくはたらかなくなるのです。
というのは、不快を麻痺させるとともに、喜びや感動も、記憶をつかさどる機能も麻痺させてしまうからです。
たとえばナチスの強制収容所から解放された直後の人々は、無表情で感情がなくなり、記憶も定かでなくなっていたそうです。
そこまで極端でなくとも、意欲や喜び、感動が乏しくなったり、ポカミスやど忘れなどがふえたりするのです。
自分を追いつめて悪循環にはまる「コルチゾール型」
そもそも、「コルチゾール型 」の人は、責任感か強く、完全主義で、ひとの期待や評価に敏感な 傾向があります。
突然寝坊したり、ポカミス、ど忘れによって会社に迷惑をかけようものなら、そのことで自分を責め、いっそう自分を追いつめてしまいます。
こういうときに、上司のありがたい(?)叱咤激励は、いっそう事態をわるくさせてしまいます。
なぜなら、「コルチゾール型」の人は、人に言われるまでもなく責任を感じているからです。
頑張りたいと思っているのに、生理的な理由から出来なくなっているのです。
しかもそのことを苦にしているからです。
ストレスと依存症の関係
長いあいだ過剰なコルチゾールにさらされつづけた大脳辺縁系は、機能が低下します。
意欲や喜びのもとになるドーパミンや、こころに安定や平和をもたらしたり、余計な情報をカットする働きのあるセロトニンを正常につくりり出せなくなってしまうのです。
人によっては、その代償として、過剰に食べることやアルコールに依存するということもよくあります。
砂糖を多く含み、血糖値を急激にひき上げる食品は、一時的にセロトニンの原料になるトリプトファンというアミノ酸を脳の中に送り込んでくれます。
ちなみにチョコレートに含まれるテオブロミンという成分は、セロトニンのレセプターに作用すると言われます。
また、乳製品はセロトニンの原料となるトリプトファンを多く含んでいます。
だから、人によっては、砂糖を含んだチョコレートや乳製品を渇望するのです。
でも楽になるのはあくまで一時的なものです。
インシュリンの過剰分泌を招き、時間がたつと今度は急激な血糖値の低下を招きます。
急激に血糖値がさがると、いらいらして攻撃的になったり、気分がひどく落ち込んだり、無気力になったりという、反応性低血糖の症状を引き起こします。
するとまたなにか甘いものが食べたくなり、悪循環が起こります。
このような状態を繰り返すうちに慢性的に低血糖症になる人もいます。
そして破局はやってくる
アルコールのほうはといえば、アルコールの代謝物が、脳の中でセロトニンに似た働きをするGABAという神経伝達物質のレセプターにはまって、そのはたらきを代行します。
そして繰り返したくさんのお酒を飲むと、このGABAのレセプターがはたらきにくくなるのです。 やがてアルコールなしでは深くリラックスも出来ないことになり、こちらも悪循環します。
こうしてコルチゾール依存から派生して、砂糖依存、アルコール依存という問題もおうおうにして起こります。
また、抑うつ状態が続くと、自分の体に気遣うこともしなくなる傾向があるので、食事が乱れ、脳が正常に働くために必要なビタミンやミネラルが欠乏し事態をさらにわるくします。
さまざまな悪循環の末、悩んだ「コルチゾール型」の人には、ますます、かかえる問題が多くなり、自分を追いつめてゆきます。
そして、あるとき、意欲も消失し、他者の視線に耐えられなくなってきます。そして・・・
だんだん朝起きるのが辛くなり、突然朝寝坊して遅刻したり、取引先とのアポを忘れてしまったり、完全主義的傾向の強い「コルチゾール型」には考えにくい、自分でも受け入れ難いミスが多発するようになります。
こうしてさらに精神的に追いつめられて・・・
「そもそもなんでこんな事しているのだろう? そもそも何のために生きているんだろう?」
などと頭の中がわけが分からなくなり、突然辞表を出す、あるいは会社に来なくなる、といったことも起こります。
もっとひどい場合には、自殺を図る場合もあるのです。
長い目で見るとまだ問題が・・・
「コルチゾール依存」の人が、たとえ、うつにならずに耐え抜いたとしても、問題はそれでは終わらないのです。
コルチゾールの過剰分泌が続くということは、免疫系が抑制され続けるということですから、がんなど、さまざまな疾患のリスクをふやします。
また、こうした状態は、老化の促進要因にもなります。 アンチエイジング医学の世界的権威、ニコラス・ペリコーン博士は、警告します。
コルチゾールの高いレベルが続くと、「サブスタンスP」という神経ペプチドが放出されると指摘しています。そして細胞膜の炎症を起こし、老化を促進すると。
また、脳内神経伝達物質の不足を代償するために習慣化した、甘いものやアルコールへの依存が、糖尿病のリスクを増大させます。
さらに、インスリン分解酵素のネプリライシンは、脳で生じるアミロイドβを分解する役割をかねていることから、甘いものへの依存は、将来的にはアルツハイマー病のリスクを増やします。
よく甘党、辛党などと分類しますが、実際には、日本酒やビールなどの醸造酒は、かなり糖分を含んでおり、甘いものに劣らずに、急激に血糖値を引き上げるのです。
たとえこうしたものを多くとっているつもりがなくとも油断は出来ません。
なぜならば、白いご飯、白いパン、ポテトなど自体が、血糖値を急激に引き上げる性質を持っているからです。
うつの前段状態で過食になる場合がありますが、そういうときに限って血糖値を急激に引き上げるようなものを食べたくなるのです。
ですから、普通に外食で食べているようなメニューの多く、特にファーストフード的な食事は、急激に血糖値を引き上げるものになっています。清涼飲料にいたっては、350ml缶に30~40グラムもの砂糖が含まれているのです。
アレルギーにもストレスが関与
また、慢性的に交感神経優位、コルチゾール過剰であることは、消化液の分泌や、消化管の蠕動運動を抑制し、食事内容の悪さとあいまって、腸内環境を悪化させます。
腸内の悪玉菌が、うつの原因になるような神経毒を作り出すことも知られていますし、腸内に増殖したカンジダ菌が、腸粘膜にびらんを起こし、未消化のたんぱく質が血液に侵入する(リーキー・ガット・シンドローム)を引き起こす場合もあります。
これ自体がうつの原因にもなりますし、様々なアレルギー疾患の素因にもなるのです。
昔は、アレルギーといえば、子供のころにあった症状が大人になるにつれてなくなってゆくパターンが多かったものです。
しかし、近頃では働き盛りの大人が、アレルギーを発症させるケースも増えています。
こうしたわけで、うつ、あるいはうつの前段状態にあるということは、ほかの様々な疾患、生活習慣病のリスクとも隣り合わせになっていることが多いのです。
※うつ、うつ病の全ての人が、コルチゾール過剰なのではありません。ここで述べているのは、消耗性抑うつといわれている、ある類型のうつに関する説明です。他にも、有害ミネラルの蓄積、葉酸、そのほかのビタミンBグループなどの栄養不足、潜在的なアレルギー、エストロゲンの急激な減少、低血糖などが原因の場合などもあります。
癒しへの道のり/生理機能と心理の両面からのサポートを
長くつづいたストレスの結果、うつにおちいった場合、生理的なトラブルが起きているということは理解していただけたと思います。
だから適切な心理面と生理面からのサポートが必要なのです。
脳の神経細胞から放出されたドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンなどは、信号を伝えると再び神経細胞にとり込まれて分解されます。
うつの場合、こうしたものが不足しているのです。
例えばSSRIとかSNRIと呼ばれるタイプの抗うつ剤というのは、それらが神経細胞に再び取り込まれるのを阻止する働きをします。
中でも、セロトニンに作用するタイプ、ドーパミンとノルアドレナリンに作用するタイプ、それら両方に作用するタイプがあります。
だから、人によって効く薬がちがいます。
いずれにしても、自分でセロトニンやドーパミンを作り出すはたらきそのものを高めてくれるわけではなく、副作用が出ることもあります。
一面的に薬に頼るのではなく、いろいろな情報を参考にして、納得のできるかたちで治療計画を立てましょう。
自然な方法にも注目しよう
ヨーロッパなどでは、うつに対して化学薬を処方する前に、まずセントジョンズワートというハーブを処方しています。
このハーブは、松果体の機能を活性化し、大脳辺縁系や、視床下部の働きをととのえるものです。
残念ながら、多くの抗うつ剤と併用が出来ません。抗うつ剤の体内での分解を早めるので、効き目をなくしてしまうからです。
まだ、さほど重症でなく、対処に猶予があり、化学薬を使っていないならば、このハーブをお勧めします。
ただ実態としては、うつ状態の人の多くが低血糖状態にある傾向があります。
このテーマに関しての詳しい情報は、大沢博著の「心の病と低血糖」という著書が参考になります。
うつだけでなく統合失調症と診断されたケースでも、低血糖症だったというケースがあります。
また、もともと現代人のほとんどは、葉酸という栄養素が不足しているといわれますが、この栄養素の欠乏もうつの原因になりえます。
アルコールと多くの向精神薬がこのビタミンに対するアンチビタミン(破壊したり働きを妨げる)として働くのは皮肉です。
葉酸は、読んで字のごとく生野菜などに多く含まれますが、加熱に非常に弱いものです。加工食品に偏った食事で十分に摂取する事は望めません。
特に、うつから回復する過程では、ニューロンの修復に必要なので多く摂取する事をお勧めします。
また、女性の場合、約半数は貧血という診断は受けていなくても、潜在的な鉄欠乏ともいわれます。
ヘモグロビンやへマトリックスで異常がなくても、備蓄鉄に当たるフェリチンが不足した状態で、疲れやすい、慢性的に肩が凝る、冷え性、寝起きが辛い、集中力が低下する、気持ちが落ち込みやすいなどの症状が出ると言われています。
うつと低血糖と潜在的鉄欠乏は重なるとひどい症状になる事があります。
ですから、重症で投薬を受けても一向に改善しなかったうつ病が、血糖値を安定させ、必要な栄養素を補ったら劇的に改善したという実例が多々あるのです。
※この問題に対して役立つもの
酵素飲料(血糖値を安定させる)
葉酸(ニューロンの再生に必要だが欠乏しやすい)
鉄(脳自体の機能と酸素の供給に必要)
こころを癒すアプローチ
英国では、うつに対する治療の考え方が大きく変わりました。かつては薬物療法が中心だったのですが、薬物の効果は一時的で結局は再発してしまう事が分かりました。
そこで、認知行動療法を治療の中心に据えるようになったのです。
うつになるのは、考え方が大きな影響を与えます。
ただ、自分で自覚している考えよりももっと深く、潜在意識レベルでの信念、思考パターンが影響します。
潜在意識レベルには、幼少期や生い立ち過程で作られた信念、思考パターンが潜んでいます。
そういうものを「早期不適応的スキーマ」といいます。
これは、一般的な認知行動療法よりももっと深いレベルを扱うスキーマ療法という体系で使われる概念です。
早期不適応的スキーマは、その中心になる思い込みのパターンによって分類されています。
特に、次のようなものが、多くの人に見られ、かつ、大きな影響を及ぼしています。
欠陥/恥スキーマ
自分の存在自体が好ましくないか、欠陥があるかのような思い込み
不信/虐待スキーマ
自分はひどい扱いを受けるだろうという思い込み
見捨てられ/不安定スキーマ
自分は見捨てられるだろうという思い込み
失敗スキーマ
自分がやる事は失敗するだろうという思い込み
罰スキーマ
失敗したり誤りを犯せば罰を受けるだろうという思い込み
こうしたスキーマを潜在意識に持つ人の多くは、自己肯定感が低く、いつも自分を不十分だと感じ、人よりも多く働いて成果を出していないと不安で、強迫観念的に自分を駆り立てます。
このような心の働きを「過剰補償」と言います。
常に自分には何かが欠けていると感じ、それを埋め合わせなければならないと思い込み続けるのです。
人に嫌われたり、期待はずれだと思われるのが恐くて、いつも人目を気にします。そして、自分のミスや誤りをひどく気にして落ち込み、自分を責める傾向があります。
典型的には、欠陥/恥スキーマとして「私は無価値だ」という「隠れた信念」を持つ人が、いつも自分のダメ出しをし、「こんなんじゃダメだ、まだまだだ。」と自分を責めながらストイックに努力するというパターンがあります。
不信/虐待スキーマとして「私はバカにされる」という「隠れた信念」を持つ人が、潜在的に怒りを抱き、「くやしい、見返してやる」と自分を奮い立たせながら努力するというのもよくあるパターンです。
見捨てられ/不安定スキーマとして「私は見捨てられる」という「隠れた信念」を持つ人が、潜在的に不安を抱き、「見捨てられたくない、必要とされ続けたい」という動機で努力するというのもまたよくあるパターンです。
うつになる人の多くは、たいがい働き者で、努力家で、自分を責める傾向があり、ほかの人の期待に一生懸命応えようとする「いい人」です。
脳科学で、人間を動機づけるシステムには、快を求める「報酬系」と不快を避ける「懲罰系」があることが知られています。
この観点からいえば、「過剰補償」というのは、懲罰系を通じた動機付けということができます。
懲罰系は、交感神経系と深い関係があります。
交感神経系というのは、ストレスに対して戦うか逃げるかするシステムだからです。
つまり過剰補償による動機付けは、おのずとアドレナリンやコルチゾールを動員することになるのです。
これに対して報酬系は、ドーパミン作動性ニューロンです。
つまり、うつ病、抑うつ状態を根本原因から解決するということは、これまで過剰補償―懲罰系ー交感神経系によって自分を奮い立たせて来たやり方を報酬系による動機付けに切り替えて行くということなのです。
うつになる背景には、生い立ちの過程で受けてきた心の傷、早期不適応的スキーマ、置かれた状況と状況の受け止め方などが、複雑に絡み合っています。
私は、多くの問題の基盤にある「早期不適応的スキーマ」をスピーディーに見つけ、解消する方法を求めて、さまざまな心理療法の理論や技法、独自の研究を組み合わせて
LibertyWings®プログラムを体系化しました。
また、この内容を分かりやすく解説し、自分で自分の早期不適応的スキーマを自己分析し、セルフワークを行う手引きになるような著書を出版しました。
「すべては変えられる/『思考』をつくる心の奥の秘密」という本がそれです。
この本の中では、早期不適応的スキーマという堅い言葉をインナーチャイルドと呼び変えています。
また、インナーチャイルドよりもさらに深いレベルで、インナーベビー(イニシャルスキーマ)という新しい概念についても解説しています。Amazon.com
この文章を読んで、自分に当てはまると感じられた方、そしてその状態から抜け出したいと感じられている方は、いま、変わる転機が訪れているのかもしれません。
さあ、癒しの扉を開けてみませんか?
うつ病、抑うつは、潜在意識の奥深くに潜む、幼少期の記憶や思考パターンが深く関わっています。
こうした潜在意識の深いレベルにあるものを擬人化して「インナーチャイド」という表現があります。
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