人間関係がしんどい「愛着障害」「愛着パターン」が原因?
今、注目される親子関係と「愛着パターン」
精神科医のダニエル・J・シーゲル博士らは、子供時代の親子関係が脳機能の発達にどういう影響を与えるかを詳しく解明し、「愛着パターン」という概念を提唱しています。
これによると、子供時代に十分な愛情、関心、共感が得られた場合は、「安定型」と言われ、脳は健全に発達し情緒が安定した大人になります。
そうでない場合、大人になっても持続的に「生きづらさ」を引き起こします。
愛情不足、共感不足で生じる「愛着回避型」
しかし、愛情、関心、共感が乏しく子供時代に「愛されたい」「理解されたい」という欲求を抑圧した場合、「回避型」「愛着軽視型」になると言います。一言で言えば冷淡な親、共感能力の乏しい親との関係、またはネグレクト(育児放棄)で生じるパターンです。
情緒を司る右脳の機能が抑制され、社会的な報酬(笑顔で話しかけられるなど)に対して反応する回路が弱くなると言います。子供時代の記憶が乏しく、断片的な事実関係は語れるが、活き活きした感情の記憶があまりない傾向があります。人間関係が親密になりにくく、相手の気持ちをつかみにくい傾向があるようです。
「回避型」「愛着軽視型」の他に「反応性愛着障害」と言う呼び名もあるようですが、私は、「愛着回避型」または「愛着回避症候群」と呼びたいと思います。巷で言う「恋愛回避症候群」というのも、特定のトラウマが原因の場合を除いては、これに該当する可能性があります。
この型の場合、情緒やエピソード記憶などを司る右脳の働きが抑制されるので感情の表出や人への共感が乏しくなります。また、線条体という器官も抑制されるので、社会的報酬への反応も低下します。社会的報酬というのは、例えば微笑みかけられるとか、何か親切にしてもらうといったことも含まれますが、こうしたことに対して喜びの感情が湧きにくいのです。だから、冷淡、無表情、ぶっきらぼうなどの印象を与える可能性があります。
このパターンは、人口の約20%を占めると言います。
情緒不安定な親のもとで生じる過剰警戒型
ある時は、愛情や共感や理解を示すように見えて、別な時はそうでない、親が不安定で一貫性が
なかった、突然ヒステリックになることが多かったという場合、「アンビバレント型」「とらわれ型」になると言います。
この場合、扁桃体(不安や恐怖などの情動を発生させる大脳辺縁系の器官)の活動が過剰で、相手のちょっとした否定的、拒絶的な態度などに過敏な傾向が生じると言います。不安レベルが高く、自信が持てない傾向を持つといいます。
以上の記述は、ダニエル・J・シーゲル博士の見解ですが、私がこの間研究をまとめた「過剰警戒症候群」とほとんど同じ症状なので、「過剰警戒症候群」の一部がこれに当てはまると考えられます。
「過剰警戒症候群」については、胎児期から3歳くらいまでの時期のトラウマ(アーリートラウマ)や世代間伝搬が原因と考えていましたが、確かにこうした原因が見当たらないケースもあったので、情緒不安定な親のもとでも生じるとすれば辻褄が合います。
こう言う独自の研究の経緯がありますので、このパターンについて「過剰警戒型」と呼びたいと思います。
このパターンは、人口の約10〜15%を占めると言います。
※この問題が実際に改善した方の体験談、感想はこちらをご覧ください。
過剰警戒型につきまとう過剰忖度という問題
過剰警戒型、過剰警戒症候群の問題を抱える人は、相手のちょっとしたネガティブな態度、拒絶、無視、否定、批判などを非常に過敏に受け取る傾向があることから、いつも人の顔色を伺い、周囲に合わせる傾向を持つことが多いようです。
いつも人の期待に応えようとしたり、自分が犠牲になってお世話をしたり、言われなくても気を利かせて動かなければならないと考えている場合もあります。こういう傾向が極端なケースを、私は「過剰忖度症候群」と名付けました。
「共依存」と言うのもほぼ同じことを指しています。この傾向が女性の恋愛に現れたパターンが、俗に言う「だめんず・ウォーカー」です。職場の中で人の尻拭いばかりやる羽目になる人、いつも人の愚痴やぼやきの聞き役をする人などにも当てはまります。
より重症度の高い「混合型」「無秩序型」
また、親が精神疾患などを抱え、全く予測外、異常な反応をしていた場合は、「無秩序型」
「未解決・無秩序型」となり、大人になっても情緒が不安定な傾向を持つと言います。人と関係を作ることが難しく、情動のコントロールが困難になるといいます。
「愛着回避型」と「過剰警戒型」の両方の特徴を持ち合わせていますので、「混合型」とも言えそうです。
ダニエル・J・シーゲル博士によると、単に両方の型の特徴を持ち合わせているだけでなく、「潜在記憶」と言って、脳が激しいストレスを受けて機能が低下した状態で作られる異常な記憶を持ち、フラッシュバックや解離などの問題も抱えている場合が多いと言います。
私の見解では、単に両方の型の特徴を併せ持つ場合を「混合型」それ以上に、上記のような問題を抱えている場合を「無秩序型」とさらに分けた方がよいように思っています。「無秩序型」の多くは、うつやパニック障害、社会不安障害、全般性不安障害などを抱え、引きこもっているケースも少なくないようです。
ただ、両方の特徴を併せ持つ「混合型」というだけでも、相当生きづらさを抱えることがこの間の経験でわかりました。というのは、過剰警戒型であれば過剰忖度という問題を抱えて、いつも周囲の機嫌をとろうとするのですが、「愛着回避型」の特徴である右脳や線条体の機能低下により、相手の気持ちがわからない、どうすればよい関係を作れるかわからないという状態になり、気ばかり焦って空回りしやすいのです。
こうして、人間関係全般がどうしようもなく煩わしくなって、転職を繰り返したり、引きこもりになってしまったりしやすいのです。そこまでいかなくても、人間関係ストレスを非常に抱え、深刻な精神的な疲労を抱え、生きているのがやっとというケースが多いようです。
また、混合型、無秩序型は、依存症になりやすい傾向が見られます。過食、恋愛依存、アルコール、その他の薬物などです。
「無秩序型」は人口の約10%が該当するといいます。
「愛着パターン」×「スキーマ」でより正確なサポートの確立へ
私は、これまで生い立ち過程で作られたスキーマ(思考の枠組み)の構造を解析することで、クライアントさんの生きづらさの原因を解明し改善を導いてきました。
このモデルをさらに「愛着パターン」と重ねることでより正確な問題の理解と的確なサポートにつながるという感触を得ています。
私の心理セッションでは「メタ認知」という機能をフル活用しますので、脳で言えば前頭前野が活性化し、前頭前野の機能が向上することも起こることがわかりました。
逆に言えば前頭前野の機能発達が阻害されているケースでは、改善が困難であったり時間がかかったりすることもわかりました。さらに、イメージや記憶にアクセスする時、海馬という器官がフルに働いていることも分かったのですがさらに興味深いことがわかりました。
それは、意味記憶を司るのは主に左海馬、エピソード記憶や情緒を司るのは主に右海馬という役割分担があることです。
ということは私のセッションでは、両方の海馬を活性化していることになるのですが、「トランス・コンバージョン」というスキーマの書き換えを行うワークでは、ではどちらかと言えば左海馬、「光のタイムラインワーク」というエピソード記憶を再構成するでは、右海馬がより活性化することが分かってきたきたのです。
そこで、光のタイム・ラインワークに非常にすぐに反応するクライアントとそうでないクライアントがいる理由も分かってきます。例えば、先の「愛着パターン」で言えば、「愛着回避型」に当たる人は、右脳が抑制されていて情緒にアクセスしにくいので、このワークがやりづらいことが予測
できます。
これまでなら、「このクライアントには合わない」と解釈してきたところですが、むしろ右脳の抑制を解き、左右の脳のバランスと連携を回復する「水平統合」に役立つことがわかりました。
セッション数回での改善と数ヶ月、数年単位での改善
私は、20年以上のセラピスト歴の中で、従来の心理療法の限界を越えるために研究と開発を行ってきました。従来の心理療法は、時間がかかりすぎる、効果が不確実すぎる、何十年来抱えてきた「性格」のようなものは解決できないなどの限界です。
研究が進み、従来の心理療法では、何年も通っても目に見える成果が出ないようなケースでも数回のセッションで高い確率で変化を起こせるようになりました。そして、これまではどちらかといえば、早く改善するという側面を重視してきました。
これまでの経験上でも、数回のセッションである程度楽になるという変化と、数ヶ月、数年単位で起こるさらに大きな変化というのがあることは認識していました。
それは、スキーマ(思考の枠組み)を書き換えたりエピソード記憶組み替えなどによって短期的に起きる変化の他に、脳の機能自体が向上するもう少し長期的な変化があると解釈すると辻つまが合います。
先に触れた「愛着パターン」は、脳の発達過程自体に影響を与えていますから、こうしたものが修復するとなると数ヶ月、数年単位での変化ということになるのでしょう。
ですから、以前に個人セッションを受けてある程度は改善したという方、また潜在意識の書き換えはやったけれど。エピソード記憶の再構成、「光のタイムラインワーク」はまだ未経験という方は、さらにその先の大きな変化の世界が待っています。
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