癒しの食卓2 脳内快楽物質と食事
2012/03/26
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けれど、なぜ人は好んでGIの高い食品を好むのでしょうか?
理由があります。
実は、それはストレスと関係があります。
人間は、喜びや充実感を伴わないストレスを受けると、何らかの形で脳内快楽物質を補おうとします。趣味やスポーツで発散できればいいのですが、もっと手軽にできることが食べたり飲んだりするという行為です。
特に、血糖値を急激に引き上げる食品を食べると、一時的に脳内快楽物質が増加するのです。ただし、後で急激な血糖値の低下を招き、また食べたくなるのです。つまり一種の中毒であり、悪循環であるということです。
あなたが、甘いものがやめられなかったり、過食癖があり、イライラしたり落ち込んだりすることや、気が変わることが多くて、粘り強く物事をやり遂げることができないという傾向があれば、おそらく反応性低血糖の問題を抱えています。
今度気をつけてみてください。昼食をファーストフードとコーラとか、白パンのサンドイッチに缶入りの甘いカフェオレ や清涼飲料水といった内容で済ませた後、夕方くらいになるとイライラしたり、落ち込んだり、集中力が低下したりして、何か間食が取りたくなるか、甘い清涼飲料が欲しくなることでしょう。
何しろ、缶入りの飲料350mlには、砂糖が30~40gも含まれていて、急激な血糖の上昇と、後で急激な降下を招くからです。
実は、私も60kgあった時は、GIの高い食品の代表、ケーキ(洋菓子)やフランスパン、白いご飯が大好きでした。
毎日外食でしたから、野菜は圧倒的に少なく、バターやオイル、クリームソースたっぷりの肉料理や魚料理、そして揚げ物などが大好物でした。
そんなランチをした後は、決まって、夕方4時から5時頃にはそわそわして、喫茶店でホットドックやホットケーキを食べていました。更に、8時を過ぎると、また、お腹が空いてイライラ、ソワソワし始めるので、食事を作って食べるなんていう悠長なことはしていられないのです。
すぐに、食べられないとダメですから夕食も毎日外食でした。
とにかく食べることが大好きで、人の1.5倍ぐらいは食べていたと思います。
脳を喜ばせる食事
こういった仕組みがあるので、単純に栄養学の知識を持ってきて、「こういう食事にするべき」では問題が解決しないということです。
実際に日常的に玄米菜食などを実践できている方はごくわずかです。
玄米食に限らずGIの低い食事をしていけば、後で血糖値が急激に下がるということがありませんから、間食を食べ過ぎるとか、ドカ食いをすることがなくなります。
しかも情緒を安定させることができて、糖尿病のリスクを下げることができるのです。
もちろん、GIが低くても、カロリーが高ければ意味がありません。
GIの表を見ていただければ分かりますが、牛肉やチーズなどは、GIは低いですが、カロリーは非常に高いです。
問題は、ローカロリーで、GIが低くて、脳内快楽物質の分泌をうながす食事であること、言い換えれば食べる喜びがあり、栄養的にも脳に活力を与える食事を摂ることなのです。
玄米菜食的な食事がカラダにあっていて、継続できる方はそれでOKですが、やり方で条件を満たせる食事の仕方は色々あります。
洋食好きで、洋食を食べる機会が多いという方でも実践することが出来ます。次回は、GIを抑える食事のお話をしたいと思います。