最新科学に基づくDNAの覚醒、若返り、脳力開花
これは、私のパートナーでHBI代表の竹下登美子の44歳、52歳、65歳の写真です。見た目で若返っているように見えるだけでなく、肩こりや疲労感もなくなり、全体的に気分も良くなっています。
私たちは、20年以上も老化のメカニズムと、それを逆転させる方法を研究し、それをエイジレス・ダイエットとして実践してきました。
タイトルに、「最新科学に基づく」とありますが、実は20年前には今日ほどに科学研究が進んではいなかったので、「最新科学によって裏付けられた」というのが正確な表現です。
近年日本でもディヴィッド ・A・シンクレア博士らの著書「ライフスパン・老いなき世界」が10万部を超えるベストセラーになるなど、このテーマへの関心の高まりを見せています。
そもそも人間はなぜ老化するのか?
最新科学が明らかにした老化のメカニズムを簡単にまとめます。
人間がなぜ老化するのか? というのは古くからのテーマでした。少し前まで有力視されていた理論は、二つありました。
一つは、フリーラジカル仮説。これは、DNAが酸化反応によって少しづつダメージを受けて、ダメージが蓄積することで老化が進行するというもの。
しかし、一般的にはDNAが直接的なダメージを受けることは強力な放射線や化学物質の影響を受けない限り稀と考えられています。DNAは細胞内で保護され、修復メカニズムが働くことによって、多くの場合は損傷を受けることなく機能します。例え損傷を受けたとしても細胞はDNA損傷を修復し、異常な変異が蓄積するのを防ぐために専門的なメカニズムを持っています。
二つ目は、テロメア仮説。テロメアDNAの端っこにあるテロメアという部位が、細胞分裂の度に短くなり、これがついになくなるとそれ以上の細胞分裂は停止するので、自ずと寿命が決まっており、新しい細胞が作られなくなるにつれて老化が進行するというものです。
しかし、細胞の元になる幹細胞は、テロメアを修復する働きをするテロメラーゼという酵素を作り、テロメアを修復する能力を持っています。確かに、老化に伴って、このテロメラーゼを作る能力自体が低下するのですが、そうなる原因があるはずです。だからこのことは究極の原因ではないと考えられるのです。
鍵を握る”エピゲノム”とは何か?
それらに代わり、脚光を浴びるようになったのがエピゲノム説です。このエピゲノムを研究する分野をエピジェネティクスと言いますが、この概念が最初に提唱されたのは1960年代です。そして研究は次第に加速し、1990年から2000年ごろには、エピゲノムの変化が多くの疾患の原因とする研究がかず多く行われるようになりました。今日では、エピゲノムの変化が老化の真のメカニズムを説明するものとして、多くの科学的裏付けが得られています。
ここでそもそもエピゲノム、エピジェネティクスとは何なのか、簡単に説明します。まず、人間の体は平均で約60兆個の細胞でできているといわれます。その細胞の一つ一つに、その人固有のDNAが保存されており、そのDNAの中でいわばタンパク質の設計図が記された箇所を遺伝子と言います。
そして、全身の細胞には同じDNAが保存されているにもかかわらず、体の部位や器官によって全く異なる形や機能の細胞が存在します。それはそれぞれの細胞の機能や形態にとって必要な遺伝情報だけが必要なタイミングで読み出される仕組みがあるからです。この仕組みのことをエピゲノムと言います。遺伝子のことをゲノムと言い、エピとは、「〜の上の」という意味なので、エピゲノムとは、日本語に訳するとしたら、遺伝子の指揮系統というような意味になります。
そして、その仕組みを解明したり応用したりする学問をエピジェネティクスと言います。DNAの遺伝情報自体は非常に安定しており、ほとんど変化しないのに対して、エピゲノムは柔軟に変化するもので、だから環境の変化に対して柔軟に対応できると言えます。
しかし、一方で、エピゲノムは、損傷したり劣化したりしやすいということも言えるのです。DNAの遺伝子の読み出しは、オフ、オン、ハイの3段階に切り替わるようにできています。
図は、下がオンの状態、上がオフの状態です。DNAというのはこのように二重螺旋の紐のよう
ものが、ヒストンという糸巻きのようなタンパク質に巻き付いたような状態で存在しますが、上のようにきつく巻き付いて密集した状態になるとDNAの遺伝情報は読み出されなくなるのです。このような状態と、メチル基が結合した結果起こるという意味で、メチル化、メチレート、メチル化ドリフトと言いますが、DNAの遺伝情報が読み出されなくなることを沈黙するという意味でサイレンシングと言います。
そして、研究が進むにつれて、例えばがんが発生するとき、がん抑制遺伝子がサイレンシングしていることがわかりました。その後、さまざまな病気で、特定の遺伝情報がサイレンシングすることが関係していることがわかりました。このように、エピゲノムは最初は、病気が発生するメカニズムを説明するものとして注目されるようになりました。
その後の研究により、このDNAの遺伝情報がサイレンシングしてゆくことが老化そのものの原因であることがわかってきました。つまり、老化とはDNAの遺伝情報が働かなくなる箇所がだんだん増えることだったのです。今日では、エピゲノムの状態を調べることで、生物学的な年齢を図る方法も開発されています。それにより、何が老化の促進要因で、何が老化の抑制要因になるのかを詳しく解明することができるようになりました。
老化の促進要因は何か?
それでは、何が老化の促進要因になるのでしょうか?
血糖値スパイクと糖化
急激な血糖値の上昇により、唐とタンパク質が結合して糖化がおき、その結果生じた最終糖化物・AGE’sが増えるとメチレートを引き起こします。また、過剰なインスリンが老化遺伝子をオンにした結果、連鎖反応によってメチレートを引き起こすともいわれています。さらに、血糖が急激に細胞に押し込まれる際に起こる細胞膜の損傷もメチレートを引き起こすといわれています。つまり糖分や、精製した炭水化物の多食は、老化の促進要因になるのです。
過食とカロリーの過剰
過食とカロリーの過剰も代謝異常や炎症反応、脂肪組織の増加などを通じてメチレートを引き起こします。最初にあげた糖分や精製した炭水化物の多食の結果、過食とカロリ
ーの過剰に結びついているケースが多いので、これらを合わせると、何重もの経路を通じてメチレートを引き起こし、老化の促進要因になるということです。また、脂肪の過剰も、タンパク質の
過剰もそれぞれ単独でもメチル化を引き起こし、老化を促進する要因になります。砂糖と脂肪の両方を多く含むという組み合わせは、ケーキやその他のお菓子に多く見られる組み合わせです。
喫煙、飲酒、化学物質
喫煙も飲酒も、化学物質も、糖化や酸化などさまざまな側面からメチル化を引き起こし、老化の促進要因になります。血糖とタンパク質が結びついて体内で糖化物が生じる他に、食物から糖化物を取り込んでいる場合があります。特に、揚げ物や長時間オーブンで加熱したもの、肉加工食品、燻製品には多くの糖化物が含まれます。特に肉加工品を強く加熱した場合、例えばカリカリに焼いたベーコンのようなものは特に多くの糖化物が含まれます。また、ジャガイモを強く加熱したもの、例えばポテトチップスやフライドポテトには、アクリルアミドという発がん性も強い糖化物が含まれます。
精神的ストレスの影響
ストレスや悩み事を抱えた人が急に老け込む場合がることを多くの人は経験的に知っています。精神ストレスによる、アドレナリンやコルチゾールの放出もまた、エピゲノムに大きな影響を与えます。コルチゾールは、カンフル剤のような働きをして、炎症や痛みを抑制する働きをします。また脳に対しては苦痛を麻痺させる働きもします。
長い時間ストレスに耐えて頑張らなければならない状況では重宝するホルモンです。しかし、このホルモンに頼って頑張り続けることは問題を引き起こします。
ホルモンというのは、細胞に受容体というそれを受け取る仕組みがあることで作用できるのですが、あまりに長く多くのホルモンに晒され続けると、その数や感度が低下してゆきます。このような現象をダウンレギュレーションと言います。つまりコルチゾールが効きにくい体になってゆくということです。
するとさらに多くのコルチゾールを副腎皮質は作らざるを得なくなり、さらにダウンレギュレーションが進行するという悪循環に陥ります。コルチゾールには「死のホルモン」という別名があるように、長期にわたって高いレベルが続くと老化やビュ機の原因になります。
子供時代のトラウマの影響
アメリカ疾病予防センターなどの研究調査の結果ですが、子供時代に心に傷を負った人が成人して以降、心血管疾患、脳卒中、がん(皮膚がんを除く)、喘息、慢性閉塞性肺疾患、腎臓病、糖尿病、過体重または肥満、うつ病などの疾患のリスクが高まることがわかりました。研究調査の指標として、子供時代に心に傷を負った度合いを表すのに、ACE,、逆境的小児期体験指数という基準が作られました。そして例えばこの指数がが6の場合、平均寿命が20年も短縮されることがわかりました。また、この数値が4でも癌の発症リスクは約2倍に、そしてこの指数が大きいほど、タバコやアルコール、薬物への依存になりやすいこともわかっています。
逆境的小児期体験指数というのは、次のようなことで当てはまることを数えたものです。
1. 身体的虐待 2. 性的虐待 3. 精神的虐待 4. 身体的無視 5. 感情的無視
6. 親の精神疾患 7. 投獄された親族 8. 暴力を受けた母親 9. 親の薬物の使用
10. 両親の離婚
子供時代に虐待を体験した人とそうでない人を多数応募して、口腔や血液の細胞から、エピゲノムの状態を調べるという大規模調査の結果、虐待を受けた人とそうでない人ではっきりした違いが見られたというのです。こうしたエピゲノムの変化もまた、逆境的小児期体験があることが、様々な病気の発症リスクを増加させることや寿命が短縮される原因の一つであることがわかったのです。また、トラウマの影響は世代間でも伝播することがわかっています。
老化を抑制、逆転する要因
主にこれらの要因が、エピゲノムに影響を与え、老化を加速させることがわかってきたのです。
それでは、逆にエピゲノムの変化を逆行させることで、老化を抑制し、若返る要因としてはどんなことがあるでしょうか?
カロリー制限とファスティング
カロリー制限と定期的なファスティングが、サーチュイン遺伝子を活性化することで、エピゲノ
ムを修復することに関しては、数多くの証拠が蓄積されています。近年では、実際に人間を使ったプログラムで、カロリー制限やファスティングを一定期間続けたのちにエピゲノムを調べて生物学的年齢が若返っていることを確認した実験例も増えています。ただし、栄養素の不足のないことが条件で、バランスの良い、野菜や果物が豊富な食事や適切なサプリメントなどとセットで実施されています。いわゆる若返りのための最も確実な方法と考えられています。
瞑想、呼吸法、適度な運動
瞑想、呼吸法、適度な運動もまた、エピゲノムを良好に保つのに効果的であることがわかってい
ます。それぞれ単体での証拠もありますが、カロリー制限、ファスティングと組み合わせることで大きな効果がみられた事例があります。例えば、2023年に行われた研究では、呼吸法、運動、食事とサプリメント、断続的なファスティングを組み合わせた8週間のプログラムが行われ、参加者の生物学的年齢が平均で4.6歳減少したという事例があります。
心理的なケア
子供時代のトラウマやストレスが、エピゲノムに影響を与えて老化や病気を引き起こすことは数多くの研究事例が示しています。子供時代の虐待やネグレクトがエピゲノムに痕跡を残していることは確実です。また、子供時代の心の傷跡は、脳に記憶痕跡となった残っていることもわかっています。ただ既存の心理学、心理療法自体が、トラウマの記憶痕跡を消去できるかどうかを検証する段階に遠く至っていないという限界がありました。
しかし、私が独自に研究開発した心理プログラムでは、トラウマの記憶痕跡が消去されたと強く推測される事例が多数蓄積されています。一般的な心理療法と区別するために深層心理療法と称することにします。また、トラウマの記憶痕跡を持つニューロンからは、それを持たないニューロンとは異なる細胞外小胞を放出しているという研究ジレがあり、これが全身の細胞のエピゲノムに影響を与えていると強く推測されます。理論上は、トラウマの痕跡を消去することで、全身の細胞のエングラムに変化が起こる可能性があります。
ただし、原因であった記憶痕跡が消去されても、そこから引き起こされたメチレートが自然に解消されるという保証はありません。そこで、深層心理療法とファスティングを組み合わせることで相乗効果を生むことが期待されます。
さまざまな栄養素
栄養素や食品成分などがエピゲノムにどう影響するかという研究はまだ始まったばかりです。今
現在、ポリフェノールやカロテノイド、ケルセチン、クルクミン、レスベラトロール、ゲニスティンなどのいわゆるファイトケミカルが、メチレートを抑制したり、解消したり、サーチュイン遺伝子を活性化したりする働きが知られています。この分野も、これからの研究が待たれるところです。
ファスティングが脳、精神に与える影響
そもそもファスティングが、精神医学の分野でも有効性が認識され、ファスティングによって、
うつや不安障害、認知症での改善事例があります。それがなぜなのかということについてもある程度解明が進んでいます。
神経成長因子の増加
断食は神経成長因子(BDNF)の増加を促進します。BDNFは神経細胞の生存と成長に重要な役割を果たし、新しいシナプスの形成や学習能力、記憶形成に関与します。
オートファジーの活性化
断食はオートファジーと呼ばれる自己消化メカニズムを刺激します。これにより、老化した細胞や不要な細胞成分が分解・排出され、脳細胞の健康状態が改善され、認知機能の向上に寄与します。
ミトコンドリアの効率化
断食はミトコンドリアの機能を向上させることが示唆されています。ミトコンドリアはエネルギー生産の中心であり、その効率化によって脳のエネルギー供給が改善され、認知機能が向上する可能性があります。
神経炎症の軽減
断食は神経炎症を抑制する効果があり、神経疾患や精神疾患のリスクを軽減する可能性があります。
ホルモンバランスの改善
断食によってインスリン感受性が向上し、血糖コントロールが改善されることがあります。これによって脳への適切なエネルギー供給が保たれ、精神的な安定感が増します。
ストレス耐性の向上
断食はストレス応答を調整し、ストレス耐性を向上させることが示唆されています。これによって、心理的なストレスに対する抵抗力が高まり、精神的な健康に良い影響を与える可能性があります。
脳血流の増加
断食は脳血流の増加をもたらし、脳への酸素や栄養供給が向上します。これによって脳の機能が最適化され、認知機能や気分に良い影響を与える可能性があります。
腸内フローラの影響
断食は、腸内フローラを劇的に改善しますが、腸内フローラは近年の研究では、それ以前よりも脳の働きに直接大きな影響を及ぼすことがわかってきています。一つは自律神経系を通じての影響です。もう一つは、腸内フローラが、アミノ酸の一種、トリプトファンを5HTPに変換することで、より直接的なセロトニンの原料を供給します。
ファスティングと心理的ケア、そして健康的な食事
私たちは、ファスティングと平素の食事の栄養学的な質を向上させること、そして深層心理療法によって養育過程で形成されたスキーマを解消することについては、自分たちの中ではすでに長く取り組んできました。また数年前からは、これた三つをパッケージにしたプログラムの提供も行ってきました。そして、それは心身の両面にわたって非常に良い効果を生むことを目の当たりにしてきました。
そして、体重を減らしたり、健康状態を改善したり、若返る他、能力やさまざまな可能性を開花させる可能性を垣間見ることができました。
私は、人間は胎児期や先祖からの伝搬に始まり、生い立ち過程で形成されたスキーマ、ビリーフ、禁止令などにより人生、思考、能力にさまざまな制限が設けられており、それらを解消することで、可能性を拡大することができると考えてきました。そして事実その通りだった事例をたくさん作り出してきました。
しかしその一方で、脳自体の発達や機能がすでに妨げられていると推測されるような事例もまた少なくありませんでした。例えば、聴覚認知障害という問題があります。これは聴覚そのものには問題がないのに人の言葉を聞き取れないという問題です。人間は、雑音の中でも人の言葉を聞き取れる機能を持っていますが、この機能を獲得するのは6〜7歳くらいと言われます。この時期に、暴言などを繰り返し聞くことでこの機能の発達が障害されて生じる場合があると言われています。このように、脳のある機能が発達するべき時に妨げられた事例では、大人になってから取り戻すのは困難で、多少改善するとしても時間がかかるように思います。
このように発達自体が妨げられた事例とは別に、脳、神経系の機能自体に何か問題があると感じる事例があります。一定数のクライアントが、深層心理療法の成果が出にくい、時間がかかる傾向があります。また書き換えても再生が起こりやすいケースがあります。そういうクライアントに共通しているのが、ある考え方への固執が強くて思考に柔軟性が欠けていることです。さまざまな文献をあたると、脳、神経系の機能に関するDNAコードにメチレートが起きているケースがあるということで、ちょうどBDNF、脳由来神経栄養因子の遺伝子にメチレートが起きている事例の特徴に重なるケースが一定数存在することに気がつきました。
BDNF、脳由来神経栄養因子とは、神経細胞の成長やシナプス形成に重要で、学習や記憶に関与します。BDNFの遺伝子コードにメチレートが起こることで、神経細胞の健康が影響を受け、認知機能障害、学習障害、うつ病や認知症のリスクが高まる可能性があります。それ自体がもとは、何らかのスキーマが原因で生じたのかもしれませんが、その問題があるから書き換えがスムーズにゆかないというケースがあり得ます。ファスティングは、それ自体、BDNF、脳由来神経栄養因子を増加させることが分かっていますし、メチレートが解消される機会にもなり得ます。
脳や心の働きを妨げるメチレート
脳や心の働きに密接に関係しているが、遺伝子のコードにメチレートが起こり得るケースにはBDNF ・脳由来神経栄養因子も含めて次のようなものがあります。
オキシトシン・オキシトシン受容体
「愛情ホルモン」とか「信頼ホルモン」とも呼ばれるオキシトシン、またはオキシトシン受容体のコーがメチレートされるケースがあります。愛着型の問題でいえば、不安型ではオキシトシンが減少し、回避型ではオキシトシン受容体が減少することがわかっています。そして、その療法の特徴を持つ無秩序型、未解決囚われ型(私は混合型と呼んでいますが)では、オキシトシンが減少する上にその受容体も減少してしまう、うつや不安障害などを発症するハイリスク群といわれます。人とのつながりが作れなくなる、安心感や幸福感が得られない傾向があります。
コルチゾール受容体
ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されてもそれを受け取る受容体が発現しにくくなるケースです。コルチゾールは、ストレスに対してカンフル剤のような働きをし、炎症や痛みを抑制する働きがあります。そのホルモンが分泌されてもそれを受け取れなくなるということで、元気が出ない、ストレスに打たれ弱い、頑張りが効かない、朝起きられない、代謝が上がらない、痛み、苦痛に弱くなる、太りやすい、副腎皮質刺激ホルモンが過多になることで、体毛が増える、男性型脱毛が起こる場合もあります。
セロトニン・トランスポーター
脳細胞がセロトニンを放出したのちにそれを回収してリサイクルするシステムです。この遺伝子がメチレートすると、セロトンにを回収して再利用することができなくなり、セロトニンの枯渇を引き起こしやすくなります。躁鬱病になったり、うつ病になったり、病気まではいかなくても、気分のコントロールができなくなる傾向があります。また、砂糖などへの依存症になりやすくなります。
BDNF・脳由来神経栄養因子
BDNF ・脳由来神経栄養因子の説明はすでにしました。この遺伝子コードがメチレートすると脳の健全な発達が妨げられ、自閉症や学習障害、記憶障害、認知障害などが起こり得ます。
チロシンヒドロキシラーゼ(中脳皮質系)
チロシンヒドロキシラーゼは、ドーパミンを合成するのに必要な酵素なので、このDNAコードがメチレートするとドーパミンが合成できません。ドーパミンは、意欲と喜びの感覚や意思決定を司る神経伝達物質です。それが作られにくくなるということは、喜び感覚が湧かない、意識決定できない、意欲がわかない、ストレスに弱くなるとこを意味し、依存症にもなりやすくなります。
MAOA(モノアミン酸化酵素A)
ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンの分解に関与し、情緒の調整に影響を与えます。その遺伝子コードのメチレートは、感情のコントロールや切り替えを難しくさせ、攻撃性や衝動性、抑うつ症状などを作り出す可能性があります。行動障害やA DHDにも関係するといわれます。
これらも同じ考え方ができます。もとはスキーマが原因なのかもしれませんが、二時的に生じたこれらの問題があることで、深層心理療法での改善が難しいか、限界が生じる可能性があります。
スキーマの書き換えとファスティングを繰り返すことによって解消できる可能性があります。それが可能だとなると、ファスティングと深層心理療法の組み合わせによってスキーマとメチレートの2重構造が解消されると、脳自体の機能が大幅に改善したようになることでしょう。実際にそういうことが起きていると思われる事例はすでに多数存在します。
新しい展望に向けた展開
こういうわけで、深層心理療法とファスティングの組み合わせは、ほとんど前人未到と言っていい新しい展望を開くものです。しかし、ここでいくつかの留意点があります。まず私たちが推奨するのは、いわゆる完全断食ではなくて酵素断食というやり方です。理由はいくつかあります。
1・完全断食は、辛く脳にもストレスを与えます。それに対して酵素断食は、脳神経系が必要とする糖分やその他の栄養素を補給しながら行うもので、楽で、脳にストレスを与えません。
2・完全断食では、脳神経系が必要とするエネルギーを得るために、筋肉を分解して糖新生を行ったり、脂肪からケトン体を合成して供給することになります。ケトン体は、ケトアシドーシスといって体液を酸性に傾けようとしますが、均衡を保つためにカルシウムを骨から放出することになります。このため、筋肉や骨が弱る可能性があります。
3・いずれの方法でも断食をすると100兆個いるといわれる腸内細菌が一旦激減し、腸内最近叢を立て直すチャンスになるのですが、酵母や乳酸菌の発酵性生物を豊富に含む酵素飲料は、より好ましい腸内細菌叢を育てるのにプラスに働きます。
もうひとつ重要なのは、ファスティングを行うということは、食べる絶対量が少なくなることを意味するので、それでも生命の鎖をつなぐためには、食事自体の質を良くすることとセットです。血糖値が安定し、数多くの栄養素をバランスよく含み、ポリフェノールやカロチノイドなどを豊富に含むものであることが好ましいのです。この点を加えると、ファスティング、深層心理療法、健康的な質の良い食事が3本柱となります。
これらは自分一人で取り組むのは無理であり、適切なサポートが必要です。また食事に関しては、理想的な食事を描いてそれに従うというやり方は無理だと考えます。なぜなら人により文化的背景や好みや事情が違うからです。例えば、忙しくて調理する時間がないから加工食品や出来合のお惣菜を使っているケースもあるでしょう。
できれば避けるに越したことはないですが、やむを得ない場合もあるでしょう。それならばそれで、そこに何を付加することで、栄養のバランスを改善し、マイナス面を軽減できるかを一緒に考えるというサポートが必要だと思います。
グラフは、もしその献立だけで、成人女性1日の必要カロリーである2000kcal摂取したとしたら、各栄養素は、1日の所要摂取量に対してどれくらいになるかを計算したものです。コロッケ定食に例えキャベツの千切りを100gつけたとしても、栄養バランスが良くありません。
しかし、そこに小鉢を1品加えたのが緑のグラフ、もう1品、別な小鉢を加えたものがオレンジ色のグラフになります。例えばこのようにして、これまで食べ慣れてきたものをベースにして、改善することができます。そのうち新しいメニューにも少しづつ挑戦したらいいのではないでしょうか? こうしたアドバイスは、私たちが20年にもわたる経験を持っているからできることです。
私たちは、20年にわたるエイジレスダイエットの経験や知識の累積、進化させ続けた深層心理療法のスキルなどを背景に、誰もが安全に楽に効果的にその恩恵を受けられるようにサービスを提供します。いつまでも若々しく、生き生きと、命が輝けるように、お役に立てることが私たちの何よりの喜びです。
(文責・鈴木清和)
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また、これは現状の科学研究の事例などから、仮設、仮定に基づいて作られており、データを積み重ねながら精度を改善する途上のものです。どんなエピグラム上の問題がある可能性があるか、予測結果をお送りします。
お名前は、ハンドルネームでも結構です。メールアドレスだけは正確にご入力ください。
該当する項目にチェックを行い、1〜40の質問に対して
5・よく当てはまる
4・当てはまることが多い
3・時々当てはまる
2・あまり当てはまらない
1・全く当てはまらない
の5段階でチェックをしてください。
フォームを送信していただいたのち、1つ1つ目視でチェックし、分析結果を数日以内にお送りします。