人の評価が気になる、意見が言えない、振り回される、あなたの課題の本質は?
あなたは、人からの評価を気にしすぎる、どう思われるかを気にして自分の意見が言えない、自分の意思で行動を起こせないなどの問題を抱えてはいませんか?
自分の内なる声と、周囲からの期待との間でジレンマ、葛藤を抱えてはいませんか? または、自分に押し付けられた役割から抜け出したくてもがいてはいませんか?
苦しいかもしれませんが、まずは、そういう問題を抱えているということに気がついているということは素晴らしいことです。なぜなら、その状態は新たな精神的成長の入り口に立っているということだからです。
では本当に望んでいる状態とはなんでしょうか?
他人の立場や価値観も尊重しつつも、自分の意見や意思を保ち、それを表現しながら、共感や賛同や協力を得られるようにしてゆきたいのではないでしょうか?
しかし、そういう状態に持って行けるかとなると自信がない、あるいは本当にそういう状態を目指していいのか? それを望んでいいのか? という内なる葛藤も起こってくる、そうではないですか?
大人になっても成長し続ける人間
心理学の多くの研究が、人間は大人になって以降も発達、成長し続けることを示しています。そ
して、あなたが今直面しているような状態を経由する仕組み、必然性があるのです。人が大人になって以降も発達・成長し続けるという考え方を成人発達理論と言います。
成人発達理論の第一人者であるロバート・キーガン博士は、成人の知性の発達には3つの段階(第1段階:環境順応型知性 第2段階:自己主導型知性 第3段階:自己変容型知性)があるというモデルと、人間の精神的発達の5段階(第1段階:具体的思考段階 第2段階:道具主義的段階 第3段階:他者依存段階 第4弾:自己主導段階 第5段階:自己変容・相互発達段階)というモデルを示しています。
そして、あなたが抱えるジレンマ、葛藤というのは、環境順応型知性から自己主導型知性へ、他者依存段階から自己主導段階に移行する途上で多くの人が体験する典型的なものです。そして、それは望む限りは必ず克服して成長を遂げることができるテーマです。ただ、一人で抱えるのは大変で、適切な理解と適切なサポートがあればよりスムーズに移行が可能です。
ただ、この発達段階というのは、それぞれの個人史におけるプロセスであって、他人との比較は全く意味がありません。職業、役割において、環境順応型知性であることが求められる環境や段階もあり、それを長くやる場合もあります。環境順応型知性で高い能力を発揮する場合もあります。それが何歳くらいで移行するのかも全く個々人によって異なります。
あなたをブロックするものの由来
ここでちょっと、人間の脳の発達について触れておきます。人間は、脳が著しく未完成な状態で生まれてきます。そしてより原始的な脳から順に発達し、徐々により進化した脳が発達します。より原始的な脳が発達する間、誰でも養育者に依存しています。そして、養育者との関係を良好に保つことが生存の前提であり、そのためのプログラムのようなものを生成しながら成長します。
そのプログラムのようなものには、スキーマ(schema)と呼ばれるものや、禁止令と呼ばれるものなどがあります。その多くが、実は養育者の機嫌を損ねないように、養育者を喜ばせるように作られます。そして、これを言ったら、これをやったら養育者はどんな反応をするだろうかという予測感を作り出しながら、自分の言動を制限、制御するようになるのです。
これらのプログラムのようなものは、実は大人になっても潜在意識の中に残っています。それが、思考や言動に制限を加えるのですが、特に、養育者が怒りっぽかった、精神的に不安定だった、過干渉だった、冷淡だった、肉体的または精神的な虐待やネグレクトを受けた、などなどの理由で、非常に強い制限が大人になって以降も続く場合があります。
大人になって自立し、社会人になって以降は、これらのプログラムのようなものは、養育者との関係に代わって上司や会社組織、あるいは夫や妻と、どういう関係を作るのかということに反映されてゆきます。ですから今度は、上司や周囲の人の機嫌を損ねないように、機嫌を取るようにとそれらは働きつづけることになります。元々は、生存や居場所を確保するために作られたものですから、その作用は強力です。
しかし、人間は成長し続けます。特に社会人としてのアイディンティティが成長する、あるいは
人の親になることにより親としてのアイディンティティが成長することなどは大きな影響を与えます。責任や役割の変化により、子供時代に作られたプログラムのようなものでは対応できない、また、不適切な作動により問題を引き起こすようにもなります。
例えば、自分の信念に基づいて責任や役割を果たそうとすると、たとえ批判や反発が予測できたとしても、自分の意見を明確に述べたり、行動を起こす必要が生じる場合もあります。そういう時に怖れに負けて状況に流されてしまうといったことが起こるのです。また、意見を求められて、本当に思っていることではなくて、相手が気に入りそうなことを言ってしまう場合もあります。
こういうことが繰り返されると、一般的に「いい人」には思われても、分かる人には分かってしまうのです。「頼りない人」、「無責任な人」とみなされてしまい、本当に大事な仕事を任される機会を喪失しているかもしれないのです。「無難な選択」を繰り返している間に人生の可能性はどんどん狭まってしまうのです。
あなたが変わる必然性
実は今、社会全体で大きな変化が進行しています。アメリカの著名な文筆家、ダニエル・ピンク氏は、邦訳名「モチベーション3.0」を著しました。そして、人間のモチベーションを3段階(1.0:本能的欲求 2.0:報酬と罰による動機づけ 3.0:内発的動機づけ)に分類しました。そしてこれまでの産業社会は、「2.0:報酬と罰による動機づけ」によって成り立ってきました。これは、仕事の多くがルーチン化された組織構造には有効でした。
しかし、ルーチン化された仕事の多くが、ロボットやAIに置き換えられ、人間に求められる仕事の質が変わることで、「2.0:報酬と罰による動機づけ」が機能しなくなりつつあると言います。人間ならではの創造性、共感能力、コミュニケーション能力などを必要とされるほど「3.0:内発的動機づけ)が重要であり、そうしたものを引き出せる企業しか成長できない時代に移行しつつあると言います。
例えば、組織が上位下達式であり、従業員が顧客ではなく上司の顔色を基準にして動き、自分に責任が降りかからないように身を守ることばかり考えて立ち振る舞うような企業風土について耳にすることがあります。こういう企業は、遅かれ早かれ衰退に向かい、多くの仕事がAIに置き換わるとともにリストラの嵐がやってくると考えられるのです。
これは料理に例えるとわかりやすいと思います。食べる人を喜ばせて健康にしたいと思い料理自体も楽しんんでいる人は、工夫や研究も積み重ねるでしょうし、腕も上げてゆくと思います。しかし、ただ義務感でこなし、失敗しないことが大事と考え、レシピ通りに作ることしかしないとマンネリ化してあまり上達もしないでしょう。ファーストフード店などでは、調理もAIと連動したロボットが行うシステムが開発されていて、だんだん人間にとって代わられつつあります。
環境順応型と自己主導型、あなたはどっち?
ロバート・キーガン博士の言う自己主導型知性とダニエル・ピンク氏が言う「モチベーション3.0」は非常に重なっている、それはさらに自己実現欲求とも重なっていると考えられます。ロバート・キーガン博士によると、現状では全成人の人口の中で、環境順応型知性は全体の約7割、自己主導型知性は約2割を占めていると言います。環境順応型知性の中でも、自己主導型知性に移行過程にある人、将来移行する人も含まれていると考えられるので、それを除くと約5割くらいの人は、一生、環境順応型知性にとどまるという計算になります。
典型的な環境順応型知性では、権威に服従し、いつも人の顔色や空気を気にし、批判や叱責が降りかかることを避けることが優先されます。そのど真ん中にいる人にとっては、そうするのが当たり前であり、疑問すら抱かないでしょう。ですから、あなたがもし、ジレンマや葛藤を抱えているとしたら、それは移行期にあることを示しています。
一般的に精神的発達段階を1つ上るためには、10年から20年かかるとも言われます。しかし、適切なサポートがあればその期間を圧倒的に短縮することも可能です。私は、主に子供時代に作られたままで残り、その人の生きづらさや成長のネックになっている「スキーマ」や「禁止令」などを特定してキャンセルし、代わりにこれからの人生で役に立つ情報をプログラムします。
それによってこれまで、うつや不安障害、愛着障害などを抱えた人を短期間で改善させてきた実績がありますが、そういった問題を抱える人だけではなく、意見が言えない、行動を起こせないなど、ごく普通の人が日常的に抱える問題にアプローチして大きな変化を引き起こし、成長を促すことができることが実証されています。
例えば、これまで職場で周囲の人に振り回され、問題を自分一人で抱えて、意見も言えなかったという人が、ほんのわずかな期間のうちに、意見を言うことや提案もでき、周囲の人の協力を得ながら仕事を発展させたという事例もあります。大きなステージに上がることを実現できたり、成約率が上がったり、収入が数倍に増えたという事例もあります。
潜在的可能性を解放するHPLプログラムとは?
これまでは、心理療法、心理カウンセリングといえば心の問題を抱えている人のためのものという観念が強く、大部分の人は「自分には関係ない」と思ってきたのが現状だと思います。しかし、実際には、私が開発した心理プログラムは、自己実現や、発達段階のステージを短期間で上昇することをサポートできるのです。
それで、心理療法とか心理カウンセリングとは異なる概念、ネーミングが必要と考え、ヒューマン・ポテンシャル・リベレーション(Human Potential Liberation 人間の潜在能力の解放)、略してHPLプログラムと名付けました。
実はアメリカでは、ペンシルべニア大学で開発されたペン・レジリエンス・プログラムというものがあって、アメリカ陸軍の兵士とその家族に必須のものととして導入されているほか、名だたる一流企業の従業員にも導入されています。これは、レジリエンス(修復力)を高めることで、ストレスに対する耐久力や冷静な判断を保つ能力の向上が目的ですが、私が開発したプログラムと非常に多くの類似点、共通点があります。
そういうわけで、もしあなたが自分の信念や内なる声と周囲からの期待やプレッシャーとの間にジレンマ、葛藤を抱えているなら、自分の意見があるのに言えない、やりたいしやるべきだと考えているのに行動できない、などの問題を抱えているのであれば、素晴らしい成長とステージアップの入り口に立っていると言えるのです。
自分を深く知る各種無料診断をご利用ください
潜在意識に潜み、問題の原因になっていたり、成長の妨げになっている「スキーマ」や「禁止令」などを分析するための無料診断フォームをすでに色々開発していますので、こちらのリンク集から選んでご利用いただけます。また、この記事に関係が深いものとしては、すでにヒューマンパワー無料診断、モチベーションタイプ診断があります。
そして、自分の中になる環境順応型知性の要素、自己主導型知性の要素、そしてジレンマ、葛藤の状態を客観的に把握しネックとなっている要素を発見するする目的で、新たに「発達課題無料診断」のフォームを作成しました。質問に対して、1・全く、またはほぼ当てはまらない 2・たまに当てはまることがある 3・時々当てはまることがある 4・当てはまる場合が多くある 5・ほとんどいつも当てはまる の5段階で回答してそうしていただければ、分析結果と主に、指針となる有用な情報をお送りします。まずは現状の把握と変わるきっかけとしてご利用ください。