人生を開くモチベーションの源泉・日本古来の叡智を訪ねて
あなたの働く動機は何ですか? それが人生を左右します
子供の頃から「自発的にやる気になることが大事」ということは知っていたと思います。
そして今、学問でも、ビジネスでも、専門的には「内発的動機づけ」または「本質的動機づけ」と言いますが、このことの重要性が改めて注目されています。そして、それに火がつけばあなたの人生が大きく変わるかもしれないのです。この記事はそのためのヒントになるかもしれません。
ビシネスの世界では、ダニエル・ピンク著の邦訳名「モチベーション3.0ー持続するやる気をいかに引き出すか」という本が全米でベストセラーになりました。ピンクは、著書の中で、動機づけには3つのバージョンがあるとしています。
1.0は、本能的動機づけ、これは、「お腹がすいた、何か食べたい」というようなものです。
2.0は、報酬と罰による動機づけ、これは、「報酬のために働く、やらないと罰を受けるからやる」というようなものです。
3.0は、内発的動機づけ、これは「やりたいから、意義を感じるから、喜びがあるからやる」というようなものです。
これまでの企業、組織は、ピラミッド型の上位下達のもとに、報酬と罰によってコントロールされることで成り立ってきました。つまりモチベーション2.0です。そして、長らくはそれが最も効率の良いやり方だと考えられてきたのです。
ただしそれは、人間が部品のように働くという前提の場合です。ロボット化や、AIへの代替が進み、創造性やコミュニケーション能力や共感能力など、人間ならではの特性がより重視されるにつれて、従来の管理方式はかえってマイナスに作用し、内発的動機づけ、つまりモチベーション3.0こそが人間の能力や才能を最大限に発揮させるようになってきているというのです。
最新の脳研究が示すパフォーマンスの秘密
このことは、脳研究の分野でも裏付けられています。報酬系が関係する動機づけには、前頭前野、線条体、黒質、ドーパミンなどが関係します。そして、内発的動機づけには、前帯状皮質、島皮質や中脳皮質などの活性化も見られます。そして内発的動機づけの方がパフォーマンスが高く持続することが分かっています。
しかしながら、内発的動機づけと言っても、ただゲームで夢中に遊ぶという場合と、仕事や社会的活動に意欲的になるのでは大きく次元が違います。私見ですが、「本能的動機づけ」と「報酬と罰による動機づけ」の間に「遊びの動機づけ」や「関係性への動機づけ」いわば「モチベーション1.5」が存在すると考えています。
そして、内発的動機づけの場合は、外から与えられる報酬とは異なり、自己報酬が存在します。ある海外の記事の翻訳を引用すると次のようなものが挙げられていました。
また海外のある論文では、次のように指摘されています。
「自分の興味を献身的、かつ勇敢に追求することは、新しいアイデアや課題に徐々に晒されることで人格の発達を最適化し(中略)学習、成長、人生の意味を促進する」
「内発的に動機付けられた自己吟味が、知恵を含む人間の最高の美徳の発達に重要な役割を果たす」
私は、これらを読んで、日本に古来からある考え方と非常に重なると感じました。海外の研究者らは、まず認識はしていないはずなのですが、まるで似た認識を持っているかのように感じられたのです。
日本古来の「一霊四魂」の考えかた
それは、「一霊四魂」という概念です。
まず「Wikipedia」から引用します。
「一霊四魂」という新しい概念は、幕末から明治の国学者・本田親徳(ほんだ ちかあつ)によって成立した。 「一霊四魂」という概念は本田以前には一切文献にはなく、本田独自の霊魂観であるが、これには西洋のスピリチュアリズムの影響が伺える。
とはいえ、「荒魂」「幸魂」「和魂」「奇魂」という言葉自体は、もっと古くから古神道で用いられてきたものの、それらに解釈を与えて「一霊四魂」という、いわばモデルにまとめたのが本田親徳ということです。
それによると、人間は誰でも「荒魂」「幸魂」「和魂」「奇魂」という4つの魂の性質を持って
おり、それぞれ生涯を通じて発達、成長する、そしてどの性質を強く持っているかは人により異なり、それは良い悪いではなく、その人の個性、天命に関係するというのです。
荒魂は、チャレンジ、達成、具現化、変革、冒険、前進を求める性質です。子供の頃は外を駆け巡り、いろいろな体験をしたがる性質として現れます。女性でも、子供時代に木や塀に登った記憶があればこの性質が強いと思われます。時にわんぱく、おてんばとも言われます。成長すると、リーダー、創業者、冒険家、アスリートなどに盛んに見られる性質です。
幸魂は、愛情、絆、共感、養育、保護を求める性質です。子供の頃は、甘えたがり、おしゃべりが取り留めなく、特定の友達といつも一緒、小さい子供や動物を可愛がるなどの性質として現れます。時に甘ったれ、かまってちゃんとも言われます。成長すると、対人援助職や相談役、教育者などに盛んに見られる性質です。
和魂は、平和、調和、仲間、和やかさ、チームを求める性質です。子供の頃は、誰とでも仲間になりたがる性質として現れます。時に、周囲に流されやすく自分がないとも言われます。浅く広く人付き合いをする傾向があります。成長すると、調整役、仲介役、場を作る人、取りまとめ役などに盛んに見られる性質です。
奇魂は、真理や美を求め、探究し、創造する性質です。子供の頃は好奇心が旺盛で、なぜ、どうしてと知りたがる性質として現れます。時に口が達者、気難しい、好き嫌いが激しいとも言われます。成長すると、研究者、開発者、設計者、芸術家、システム開発者などに盛んに見られる性質です。
しかし、これらの性質が、順調に成長、発展するとは限りません。抑圧されたり、覆い隠されたりする場合があるのです。
「魂の抑圧」とはどういうことか?
一般的にも、子供が成長する過程では、次第に「やりたいこと」を我慢して「やらなければならないこと」をやると「いい子」とされるようになります。そして親の期待に沿うように、あるいは嫌われないようにするようになります。それで、子供時代に持っていた本来の性質が抑圧されるということが起こります。
荒魂の強い子供に親から言われる言葉の例を挙げると「わがまま」「言うことをきけ」「おとなしくしろ」「お行儀良くしなさい」などがあります。特に、女性は、荒魂の性質が強いのを否定的に扱われる傾向があります。世間体を気にする親、コントロールしたがる親などの元で抑圧される傾向があります。
幸魂の強い子供に親から言われる言葉の例を挙げると「おしゃべり」「甘えるのもいい加減にして」「お母さん忙しいんだから」などがあります。特に、忙しい親、家にいない親、冷淡な親、放任主義やめんどくさがり屋の親などの元で抑圧される傾向があります。
和魂の強い子供は、概ね聞き分けが良く、決まりも守るのですが、友達付き合いのためにルールを破って怒られることもあります。誰とでも仲良くしたがるのを嫌い、友人付き合いに釘を刺したり、制限を加えるような親の元で抑圧される場合があります。
奇魂が強い子に親から言われる言葉の例を挙げると「生意気」「好き嫌いが激しい」「行動がのろい」「面倒臭い」などがあります。自分なりの考えやこだわりがあるのを否定されたり、親の考えを押し付けられたりすることで抑圧される場合があります。
こうした抑圧は強い場合、自分の元々の性質はよくないもので、気に入られるようにするために外向きの顔を作るようになります。いつもモヤモヤして、不完全燃焼感があって、偽りの自分を生きていて、本当の自分を生きている感じがしない、さりとて本当の自分は知られたくない、こんな感覚があるとしたら、「魂の抑圧」があるかもしれません。
わた、私たちの潜在意識は、体験に基づいて短絡的に学習し、次々にプログラムを作ります。例えば、「私はいつも怒られる」「私はいつも否定される」「私は見捨てられる」「私はみっともない」「私は無価値だ」「私の気持ちや感情は無視される」「自分で考えたことは失敗する」「失敗すると罰を受ける」などなどです。こうしてリスクを避けるように、自分に制限を加えてゆきます。その一方で、「常に期待に応えるべきだ」「常に相手の意向を汲み取るべきだ」などのルールを設定してゆきます。
こうしたものがさらにネットワークを形づくり、この世界での立ち振る舞い方を決めてゆきます。人間以外の生き物は、生まれつき適応戦略はほとんど決まっていますが、人間の場合、生まれつき、生い立ち環境での体験を世界の縮図とみなして、それぞれの適応戦略を形作ります。これがその人のパーソナリティとなってゆきます。パーソナリティーは、「人格」と訳されますが、語源はペルソナ(仮面)です。つまり社会に適応するために形作られた表向きの顔という意味があります。ですから、魂の本来の性質は、その影に隠されてゆくことになるのです。こうしてやがては、ピラミッド型の支配構造の中の部品として組み込まれてゆくのです。
人生に訪れるターニングポイント
しかし、人間の人生はその延長とは限りません。人生のある時期に、それまでの適応戦略が破綻するか、心の深いレベルから本来の自分を取り戻したいという渇望が湧き上がってくることがあります。それで精神的に不安定な状態や、葛藤する状態が起こることがあり、その状態がミッドライフ・クライシスと呼ばれる場合もあります。
アブラハム・マズローが唱えた欲求の階層説というのがあります。人間の欲求は、下位から順に、生存欲求、安全欲求、所属欲求、承認欲求、自己実現欲求が存在するというものです。このモデルに当てはめると、生存欲求や安全欲求がモチベーション1.0、所属欲求や承認欲求がモチベーション2.0、そして自己実現欲求がモチベーション3.0に対応しているように見えます。
もし、あなたが今、人生の行き詰まりや限界を感じていたり、メンタルな問題を抱えているとしたら、あなたを縛り付けてきた古いプログラムを破棄し、真のあなた自身を生きる生き方へのターニングポイントを迎えているのかもしれません。
体験談「迷路から抜け出して晴れやかに」
メールマガジンを読まれて翌日すぐに個人セッションを受けられた方からすぐに感想をいただきましたのでシェアします。
鈴木さん、本日はありがとうございました。
長年 私を縛り付け弱体化させていた鎖から ようやく解き放たれ、やっと本来の自分に戻ることが出来ました。
「自由な子供のワーク」で初めに出てきた女の子は、今までにも馴染みのある「ワンダーチャイルド」で木の上のリスを眺めたり広々とした草原を駆け回ったり陽光を浴びたり・・・ それは今までにも疲れた時に心を解放するスペースでもありました。
そして「そんなことが楽しいの?」と、胸の苦しさと共に初めて現れた男の子、あの子は正に人生の中で隠し続け、時に暴れて私を困らせた荒御魂ではないかと思います。 (私って本当に荒御魂なんだなぁと初めて実感しました) と共に荒魂的な自身の性質を初めて肯定的にみることが出来ました。 ありがとうございます。
今まで自由を求めながらも 庇護と服従の世界に住み、何か目に見えない柔らかな粘膜に覆われ、判断も出来ず何が起こっているのかも分からに拘束されているような気持ち悪さを感じていました。
何故なのか自分では捉えられず、自力では一生掛かっても迷路から抜け出せなかっただろうと思います。
今「自立心」を基軸に立つことが出来るようになり、晴れやかな心持ちです。
今までもセッションのたびに変化を感じてはいましたが、今回は特段に人生の根本的な質を変えるものになったように思います。
感覚も即座に変化しました。従来「一人で生きていくなんてとても無理」、現在「何とかなるでしょ」、従来「子供の食事の支度は義務」、現在「30歳男の食事の心配必要無し」だいぶ身軽になりました。
自分の意思で自分の足で生きていく、新たな自分自身の人生に祝福を贈ります。
そして貴方の存在と功績に心から感謝致します。 いつも ありがとうございます。 |
注:荒御魂、荒魂とも言います。魂の4つの性質のうち、チャレンジや冒険を求める性質を指します。
まずはヒューマンパワー無料診断をどうぞ
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・あなたの内発的動機、意欲の源泉となりうるテーマ(魂の性質)がわかります。
・「魂の抑圧」と呼ばれていることが起きているか、その程度がわかります。
・あなたのモチベーションが、外発的か内発的か、そのバランスがわかります。
・モチベーションを阻害する「リミッター」が存在する度合いがわかります。
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