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過去生リーディングとヒーリングの実際

過去生(前世)ヒーリング

大いに議論になるところですが、私の経験上、いくばくかのケースでは、過去生(前世)のヒーリングが、実際に問題の解決に大きな役割を果たしました。
過去生(前世)での強い思い込みを、思考パターンとして今生に持ち越しており、それが問題の原因になっているケースは多々あります。

たとえば、過去生(前世)で、聖職者だったときに、「禁欲の誓い」や「清貧の誓い」などを立てており、それを持ち越しているために、異性と関わってはいけない、結婚できない、財産を持ってはいけないなどの思考パターンを潜在意識に持っている場合もよく出会います。
早期不適応的スキーマを解消する過程で「失敗すると処刑される」「愛しても裏切られる」など生い立ち過程では説明がつかない思考パターンが見つかる場合があります。また、過去生の場面や感情などがフラッシュバックして苦しむケースや、普通には説明がつかない身体症状などが過去生から持ち越したものであることがリーディングで分かり、過去生のヒーリングと、思考パターンの書き換えヒーリングによって、実際に問題が解決しています。

ただし、私は、すべての過去生(前世)を視てはいません。今生に影響を与えており、リーディングやヒーリングを行う必要のある過去生(前世)だけです。
ほとんどの人のほとんどの過去生は、平凡な人生だったと思われます。過去生リーディングを行っているのは、今生に影響を与えている過去生(前世)なので、特殊な側面だけを見ているともいえるかも知れません。

因果応報やカルマ論は本当か?

 よく、巷の「スピリチュアルカウンセラー」の説明で、「過去生では、わがままなお姫様で何不自由ない暮らしをしていたから、今生では、貧乏を経験することになっている」とか、「過去生でこんな悪いことをしているから、そのカルマのために・・・」とかいった説明を見聞きしますが、私の観察では、そういう因果関係は見られません。J・L・ホイットン博士の「輪廻転生・驚くべき現代の神話」という本の中でも、魂が未熟な段階ではそう思える因果関係が見られる場合もあるが、大部分はそうではないと述べられています。
 そういう、ある種の懲罰的な仕組みがあるわけではなくて、過去生において、重要な意味を成した思考パターンを一部持ち越すケースがあるようです。聖職者だったときの禁欲の誓い、清貧の誓いのほかに、極端な完全主義や、勢力を広げ続けなければならない、腕(技術)だけが頼り、愛しても裏切られる、幸せになると妬まれる、自分は罰を与えられなければならない、みんなのために犠牲にならなければならない、などパターンを上げればきりがありません。過去生の学びが未完了になっていると、今世でも似たシチュエーションを作り出して、学び直しをしようとする傾向はあります。それはあくまで魂の学ぼうとする性質のためです。だから、今世で形成された思考パターンとか個性から持ち越した思考パターンに似たものを持つ場合は多いものです。
 例えばときどき見られるパターンは、蝶々夫人やミス・サイゴンのようなエピソードです。過去生で、植民地だったエリアに生を受け、宗主国から来た人物と恋におちいったが捨てられたというような内容です。こういう過去生のトラウマがあると、今生でも見捨てられ/不安定スキーマが形成される環境を選んでいる場合が多いのです。ですから、早期不適応的スキーマの思考パターンに混じって過去生から持ち越したと考えないと説明がつかない強い思考パターンが見つかる場合があるのです。

 また過去生では必要だった思考パターンが、今生には、適合していないことで、問題を引き起こすことがあります。そういう場合には、その過去生をヒーリングして、問題の思考パターンをキャンセルすることで問題が解決してゆきます。
 ある生で身につけた能力や知識そのものは、持ち越すことはできません。たとえば、過去生でローマにいたからといって、勉強しない限りラテン語を理解し、話せるようにはなりません。
しかし、魂の性質は、ある程度持ち越すようです。たとえば、生まれつき探究心がgenova200強いとか、あるいは芸術的な向上心が強い、夢見ることのスケールの大きさなどの特性は、過去生から継承している傾向が見られます。人によっては、いわゆるミッションが何世もかけて完成するというケースもあるようです。歴史に残るような大きな仕事をする人の中には、何世もかけて学んできたテーマを持っている場合も見られます。芸術家、音楽家などにはそういうパターンがよく見られます。
 ケースによっては、過去生のそういう感覚をさらに引き寄せて今生に生かすことも可能です。そのように、ケースによっては、過去生(前世)リーディングとヒーリングが人生に役に立つ場合があります。

過去生(前世)リーディングの劇的な事例

長年のお客様だった、普通の主婦の方が、プロのレッスンを受けて58歳で歌手デビューし、ライブハウスなどで歌う活動を始めたということがありました。
10年くらい、歌唱活動はしていたものの、ここ最近、数奇なめぐり合いにより、ボサ・ノヴァ音楽と深い縁ができ、そのような運びになったというのです。特に、マイケル・フランクスの「アントニオの歌」とかかわりができてその曲を歌うことになったのだといいます。

そこで、ご相談内容は、もっと魂に響く歌を歌いたい、その妨げになっているような心理的要因を解消したい、ということと、なぜ自分がその歌を歌うのか、その深い必然性を知って納得して歌いたいということでした。
大概の人の潜在意識には、胎児期や幼児期に刷り込まれた、自分を表現することをセーブさせたり、人と違う行動をとったりすることや目立つことをセーブさせたりするような、思考パターンがたくさんあるものです。
この方も例外ではなかったので、リーディング&ヒーリングで、どんどんはずさせていただきました。そうすることで、もっと声が出しやすくなるのです。

そして、その歌を歌う必然性に関連する情報をリーディングさせていただきました。存在の根源にてリーディングをコマンドすると、やはり、ブラジルでの過去生へといざなわれました。 song200

ポルトガルの侵略者たちが、支配階級となり、現地インディオたちや、アフリカか
ら運んだ黒人たちを奴隷にしていた時代、この方は、ポルトガル人の主人と、現地インディオの女性の使用人の間にできた、今で言う「妾の子」として生を受けていました。
ポルトガル語と現地インディオの言葉の両方が話せましたが、ポルトガル人でもなければ、インディオでもありませんでした。
音楽の才能にも恵まれており、ポルトガルの歌も、インディオの歌も歌えましたが、ポルトガル人とインディオたちが一緒に歌える歌はありませんでした。
ポルトガル人でもインディオでもない、その狭間で苦しみながら、悩み多き人生を送ったようです。
そして、ポルトガル人とか、インディオとか、黒人とか、そういう垣根を越えて、一緒に歌ったり、ダンスを踊れるときがくることを切望し、夢見続けましたが、生きている間にそれがかなうことはなかったのです。
ボサノヴァ音楽とはまさに、ポルトガル人、インディオ、黒人の文化や音楽が混ざり合って誕生した音楽だったのです。

そういうリーディング結果をお伝えしたら、この方は、号泣されました。
その後、 この方の次のライブが終わり、お礼の電話を頂きました。ご自分が、その歌を歌う必然性が、前世からの魂の由来を知り、確信がもてたことと、表現することにブレーキをかけるような思考パターンを解消したことで、とても楽に、声が出せるようになり、プロレッスンを受けた先生からも「まるで別人のようだ」とも言われたそうです。
その後ライブ活動も勢いに乗り、リピートの依頼や新しい依頼も頂いているそうです。 私は、ライブ会場に祝福の光が下ろされるように祈りましたが、今後も、この方のライブには、根源からの祝福の光が降り続けることでしょう。

※このように、過去生のリーディングや過去生から持ち越した思考パターンが問題の原因になっているケースが実在しますが、今世の問題と入り交じっている場合がほとんどです。ですから、セッションでは、まず生い立ち過程で形成された早期不適応的スキーマの解消からはいります。
→スピリチュアルと心理の統合

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